さて今回は待ちに待った2021年検品のMREレーションのメニュー23のペパロニピザを紹介しようと思います。ちなみに2020年検品のMREと2021年検品のMREで違うメニューなのはこれだけです。ピザを導入することで力尽きてしまったのでしょうか。それはともかく鳴り物入りで導入されたペパロニピザがコストコのペパロニピザのような市販品のピザと肩を並べられるようなものなのか気になります。また今回は久しぶりのMREレーションということで少し丁寧に紹介しようと思います。
MREの裏側です。ご覧のように裏側は何も印刷されていません。ピザを導入したことで入れ替わってしまったメニューはチキンペストパスタです。ツナとか鶏肉の水煮とか他に入れ替えてほしいメニューは沢山あるのになぜチキンペストパスタなのでしょうか。
MREの検品日は上の写真の袋に打刻されている製造年月日から3年となります。写真では「8045」とあり最初の一桁の「8」が製造年である西暦2018年の下一桁を表し、「045」が1月1日からの通し日数となります。このことからこのMREは2018年の2月頃に製造されたことが分かります。
このMREの重さは600g程でした。いつもは面倒なので撮影しないのですが一応2019年検品のMREの重さは全て計測しています。それから分かることは500g~600g程の軽いMRE(ツナや鶏肉の水煮など)ははずれが多く、800g~900g程の重いMRE(シュレッドビーフやビーフと豆の煮込みなど、レトルトパックが2つあるため重い)は当たりのものが多いことです。今回のペパロニピザは軽めなMREなので少し心配です。
恒例のフランス軍レーションとの比較です。フランス軍レーションは24hレーションで縦30cm横16cm高さ8cm程の大きさなので一食分しか入っていないMREはかなりかさばることが分かります。またMREは形が一定していないので収納するのに苦労します。前回紹介したカナダ軍レーションのように箱型にすればうまく収納できると思いますが内容物が一定の量ではないMREでは難しいでしょう。
開封
では早速MREを開封してみましょう。アメリカル社製なので中身は真空パックされたビニールパッケージに包まれており二重構造となっています。
そのビニールパッケージにも製造年月日が記載されているのでかさばるパッケージを外してコンパクトにして保管することも出来ます。
これが主食類です。左上から時計回りにペパロニピザ、イタリアンブレッド、ハラペーニョチーズスフレットです。なぜピザにイタリアンブレッドとチーズが付属しているのでしょうか。ピザだけでは不十分なものがあるということでしょうか。
ペパロニピザのパッケージです。ピザはBridgford製でファーストストライクレーションに入っているサンドイッチ類を製造している会社です。そしてご覧のように原材料名を見ると色々と添加物が入っているようです。
これがデザート類です。左上から時計回りにチェリーとブルーベリーのコブラー、オートミールクッキー、プロテインチョコ味です。コブラーはメニュー19以来です。
これがいつもの付属品類です。左上から時計回りにMREヒーター、ビバレッジバッグとスプーン、アクセサリーキット、厚紙です。アクセサリーキットはAでした。厚紙は主食を温めるために使うのですが...
ご覧のように厚紙のタイトルがデザートのコブラーを温めるようにと指示しているようにも思えます。温めるのが主食のピザではなくデザートなのはなぜなのかは分かりません。
厚紙の裏側にはドリンクやデザートなどのビタミンとミネラルの含有の有無が記載されていました。それを見るとファーストストライクバーは項目のほぼ全てを満たしておりその他のものはほとんど満たしていないことが分かります。主食で不足分を補えるかも怪しいのでやはりMREは栄養バランスが悪いことが分かります。
MREヒーターに主食のピザを重ね合わせるとうまく入らないようですがデザートのコブラーはきれいに入るようです。やはり温めるものはデザートのコブラーなのでしょうか。とりあえずコブラーはそのまま食べてみることにしました。
実食
主食
これが主食類です。どう見てもボリューム不足です。
ペパロニピザのパッケージを開けるとペパロニとチーズを合わせたような匂いとともに中からこんなものが出てきました。具材は溶けないチーズとサイコロ状のペパロニです。ピザの大きさは11cm×9cm程で小さめです。量は少ないですがせっかくのMREのピザなのでそのままのものと温めたもので比較してみようと思いました。
上側がそのままのピザ、下側が温めたピザです。そのままのものは生地がMREのパンのような食感でソースとペパロニはピリ辛で癖になります。チーズは高温でも溶けないようになっていますがカチカチというわけではなく少し柔らかくなっています。温めたものはご覧のようにチーズは温める前と同じですが、ペパロニが温めたことにより少しジューシーになり食感もサラミっぽくなりました。そして驚いたことに生地が柔らかくモチモチになり市販されているピザと似たような食感になることです。ですがソースとペパロニのピリ辛さがなくなっていました。共通することはチーズは匂いの割には味があまりしないことと量が少ないのではっきりとした味が分からないことです。
以上のことから分かるのはペパロニピザ自体は美味しいものなのですが量が少ないためあまり満足感が無いということです。主食ではなくデザートならば良いのですがコストの問題で実現するのは難しいと思います。
そして主食のピザの不足分を補うためにあるのがイタリアンブレッドとハラペーニョチーズスフレットです。ハラペーニョチーズスフレットは普段食べる物よりも辛くなっているような気がします。イタリアンブレッドはパセリが入っているパンでパセリの味が強めです。ですがこれを入れるよりもペパロニピザを一つ増やしてくれたほうがいいです。
デザート
これがデザート類です。主食類が少なめなのでデザート類が少し多めになっています。
チェリーとブルーベリーのコブラーは常温で食べるとブルーベリー独特のクセがあり微妙な味わいです。そこで敢えて温めて食べてみることにしました。
温めるとご覧のように光沢が出てテカテカになりました。白い部分が溶けてぷるぷるとした食感になりクセになります。そしてブルーベリー独特のクセが無くなって食べやすくなりました。温めて食べたほうがずっと良いですね。
オートミールクッキーは甘くて量が多いのでこれだけで十分な程です。コブラーがあまり甘くないのでそれと一緒に食べると丁度良いです。
プロテインチョコ味を水に溶かす前はこんな感じで、これに8oz(約236ml)の水を加えると...
こんな感じになりました。うまく溶けなかったようで溶け残りが浮かんでいます。味はかなり甘めですが味は市販されているチョコ味のプロテインと同じような感じです。
総評
今回のMREは楽しみにしていたペパロニピザでしたが、思っていたよりもピザ自体の完成度は高く常温でも温めても美味しいものでした。コストコのペパロニピザのような市販のものと肩を並べられるといっても過言ではないようなものでした。市販のものは冷めると味が落ちてしまいますがこのピザはそのままでも大丈夫でいつでもどこでも食べられるからです。ですが量が少ないのでピザを主食にするのは無理があると思います。なのでファーストストライクレーションに入れたほうが利点を発揮できると思います。それに入っていそうなMREであるツナや鶏肉の水煮に比べて格段に美味しいです。
さて今回で2021年検品の新メニューの紹介は終了となります。2022年検品のMREは新しいメニューが増えているようでどのようなものなのか楽しみです。次回はロシア軍24hレーションを紹介しようと思います。